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2017年6月21日 (水)

イース30周年記念! 全曲(+α)アレンジを製作しました。

2017年6月21日は、PC8801版イースの発売からちょうど30年ということになるのだそうです。
この「イース30周年」にささやかに何かしたく、昨年の秋頃から「イース1の全曲アレンジバージョンを作ろう」と決めて気長に取り組んでおりました。
本当は未使用曲とエターナルの追加曲まで網羅したかったのですが時間が足りず、未使用曲を一部取り込んだ「全曲(+α)といった体になっています。88版使用曲で入ってないのは「temple del sol」くらいです。

手持ちのシンセやプラグインをほとんど総動員して、原曲のイメージをあまり崩さず(言いかえると、ゲームにそのまんま使えそうな感じ)に仕上げてみました。ぜひ聴いて、何かコメントをいただけるととても嬉しく思います。

自分は88版からのファンというわけではなく、最初にプレイしたのは90年代に入ってからでしかもファミコン版だったりしますが、それでもイースは自分にとって特別なゲームで、30年も続いていることが素直に「スゲエ」という感想です。
イース8もド傑作でしたし、シリーズはまだまだ安泰でしょう。
次は50周年の節目をお祝いできることを、心から楽しみにしております。



ニコニコ動画



Youtube動画はこちら

↓続きから、で各曲解説など。よろしければぜひご一読ください。

イース全曲(+α)アレンジの、ライナーノーツ的なものです

■各楽曲について

1.FEENA
タイトル画面の曲です。
この曲は前半がピアノソロ、後半がオーケストラをイメージして作曲されたとのことですので、そのコメントに忠実に編曲しました。静かに終わっていく感じが作りたくてこのような構成になっています。
冒頭の音はDX7IIとProteus/1の組み合わせ、フェードインしてくる低音はチェロとアナログシンセのユニゾンです。

2.FOUNTAIN OF LOVE
ミネアの街の曲です。編曲そのものは「パーコレリスペクト」というのが出発点になっています。
自警団があって、時々魔物と戦っていて、死者が出ているような世界観を出したくて少しシリアスにしています。
MODO BASSを買ってすぐだったので、オーケストラに無理やり合わせてしまいました。

3.THE SYONIN
お店の曲です。もっと大胆な三点定位にしてもよかったかもしれません。
あと、もっと古臭い感じにしてみても良いかも。

4.TEARS OF SYLPH
ほぼサラのテーマ曲ですが、イースエターナルではゼピック村全般にも使われましたね。
編曲は少しOVA版を意識していますが、楽器編成などかなりシンプルにしました。
弦のトレモロのような音はKAWAI PHm,のプリセットで、8ビットサンプリングのため減衰にノイズが乗ってくるのですが、とてもお気に入りです。

5.FIRST STEP TOWARDS WARS ~ THEME OF ADORU
イースで一番好きな曲であり、今回一番最初に着手した曲であり、一番最後に仕上げた曲です。
音色造りの段階から気合が入っています。メインの音色はいかにもFMという感じですが、2周めでソロをしているサックスっぽいシンセリードもFMで作った音色です(どちらもKurzweil PC3Xを使用)。
理想に近い、爽やかな音色が出来たと思います。
途中でTHEME OF ADORUが入るのは単なる思い付きですが、そういえばアニメ版ではFIRST STEP TOWARDS WARSの曲名を「アドル・クリスティン」としてアレンジしていましたね。

6.PALACE
神殿の曲です。これは実はファミコン版を意識しています。最初に遊んだのがファミコン版で、思い入れがあります。ファミコン風の音色にオルガンつきのオーケストラをコンセプトにしたのですが、いかがでしょう。
メインの音色はKAWAI K4rのもので、ソロの弦はMiroslav PhillharmonicのものとProteus/2のものを使っています。(長い音は前者で、刻みの部分は後者です)

7.BATTLE GROUND
未使用曲です。とは言えイース2エターナルでサルモンの神殿に使われた曲であり、なぜこの位置に?と思われるかもしれませんが、実は理由があります。
この曲は、もともと「ゴーストの親分」のために作られたのだそうです。イースでこれに該当するのはジェノクレスですよね。ということで、この位置にきています。
いかにもFMな音色はこれもKurzweilのK2661で作ったものです。

確かDS版では山道の曲だった気がしますが、ファミコン版をプレイしていた当時「MUSIC FROM Ys」をBGMにしながらプレイするというアホな遊びをしており(もちろんシーンが切り変わったら手でCDプレイヤーを操作して曲を変える)、その時、山道の曲にこれを選んでいました。妙に思い入れのある曲です。

8.PALACE OF DESTRUCTION
神殿地下の曲です。たぶんイース1の中でも人気のある曲じゃないでしょうか。
今回は、いわゆるサウンドボードII版(「ファルコム・ゲーム・ミュージック」とイースエターナル特典「イース サウンドスーパーコレクション」に収録)を耳コピして、そこから編曲していきました。

9.BEAT OF THE TERROR
廃坑の曲です。ベースが太くパワフルな音に出来たと思います。他の曲もこういう風にしたかったのですがなかなか上手く出来ませんでした。音色的には、TX81ZのプリセットとKAWAI K4rのアナログシンセ風ベースを重ねて軽くリバーブをかけたものをそのまま録っています。
他のほとんどの音色は、自作のEmulator Xライブラリ「K4E!」を使用しました。

10.HOLDERS OF POWER
デカキャラの曲です。全曲アレンジを始めるにあたりProject EGGのイース1(FM77AV版)を通しでプレイしてから始めたのですが、その時この曲は「短い単純な繰り返しだからこそボス戦の緊張感が出ている」、と感じ、アレンジも派手なソロを入れるような構成変更はせず、繰り返しとしました。
出だしの効果音は10年以上前にDX7IIで作ってサンプリングしたライブラリから。あとのSEは主にzero-gのサンプリングCDから選んで使っています。

11.THE TOWER OF THE SHADOW OF DEATH
ダームの塔の曲です。これはファミコン版と、FALCOM 'NAMBA' COLLECTIONに収録されているアレンジ版を意識しています。
ファミコン版イースでは階層が上がる毎に調が上がって行くのをマネしようとして、紆余曲折あって「1周目と2周目でアレンジを変える」というようにしました。1周目フルート等をメインにしたのはNAMBA COLLECTIONの影響です。

12.DEVIL'S WIND
ダームの塔11階、体力がみるみる減って行く悪魔の回廊の曲です。曲というよりMEですね。
この曲をすっかり忘れていたので、最後に(おまけの宝箱/ゲームオーバーと一緒に)プラグイン音源でさくっと鳴らしてバウンスしています。風のような唸り声のような尺八のような効果音はZERO-GのサンプリングCDから。


13.DREAMING
未使用曲でしたがイースエターナルで復活したものですね。ダームの塔の、鏡のフロアで使用されていました。
アレンジは一番原曲のままかもしれません。元々の完成度がすごいですよね。
MODO BASSをいろいろ試したくて、2周目ではベースのフレーズを動かしています。

14.TENSION
MSXやX1版のイースでダームの塔のBGMだったもので、イースエターナル以降は上層階のBGMとして使用されているものです。
イースエターナルの時の、SC-88専用版BGMが大好きだったので、それを少し踏襲しています(シンセソロでTHE TOWER OF THE SHADOW OF DEATHのフレーズを使っているのはそのためです。

15.CHASE OF SHADOW
デカキャラの曲です。元々未使用曲でイースエターナルで復活したものですが、当時最初に作られたデカキャラBGMがこれなのだそうです。
アレンジに際しては、ピクティモス(カマキリ)を念頭において作業しました。オーケストラ風の部分はあえて古いProteus(1と2)をメインにしています。リアルさはありませんが、バリっとして気持ち良い音色だと思いました。

16.THE LAST MOMENT OF THE DARK
ダームの塔最上階の曲です。どの機種でも最高にカッコイイ曲だと思います。
このアレンジはOVA版リスペクト、を基本方針にしています。ただ、聴いて耳コピはせず記憶に頼って行ったあとで独自に肉付けすることで、ただのコピーにならないようにしています。
途中でギターとバンドサウンドが入ってくるあたりはOVAのイース2(JDKバンドアレンジ)を意識しています。

17.FINAL BATTLE
ラスボスです。いわゆる完全版と言われている、FM77AV版を耳コピしてからアレンジしています。
これもいかにもなFMサウンドですが、Kurzweil K2661で作ったものです。また、この曲もですが、たいていのシンセソロはMopho Keyboardで作っています(プリセット保存せず、その場その場で音色を作っています)
この曲は普通に終わるパターンも作っていたのですが、他のボス曲にあわせてフェードアウト処理としました。

18.REST IN PEACE ~ OPEN YOUR HEART
ラスボス戦後、イースの本を読むときに使われている曲ですね。イース2にも使われていますが、1だと本当に1シーンだけの使用で逆に印象的でした。
OPEN YOUR HEARTはMSX版やX1版のタイトル画面の曲で、作曲された石川三恵子氏によれば「フィーナの祝福の歌声」なのだそうです。
このコメントを読んで、アレンジするならREST IN PIEACEの後にこの曲をつなげ、さらにTHE MORNING GROWにつなげなければいけない、と考えました。イースの本を読んで、暖かな光に包まれるアドルに、もしかしたらフィーナの声が聴こえていたのかもしれません。

19.THE MORNING GROW
前の曲(OPEN YOUR HEART)から繋がる感じに。アレンジの元は、PALACE OF DESTRUCTIONと同じくサウンドボードII版になります。
メインの音色もサウンドボードII版を念頭に、Kurzweil PC3XでFMして作りました。
中間部はアナログシンセ(Mopho)でセッティングを微妙に変えた同フレーズを左右に配して広がりを出しています。今回の全曲アレンジで一番好きな部分がここです。

20.SEE YOU AGAIN
スタッフロールの曲で、構成はイースエターナルのものに準じました。
パーコレをはじめ、この曲のアレンジバージョンは完全シンセサウンドなものが多いのですが、趣味でサックスとフルートの音色を中心にしています。(ちなみにどちらもハードウェア音源で、Kurzweilで鳴らしています。)

21.ゲームオーバー
イース1のゲームオーバーの曲はなぜか不遇で、ほとんどの移植に使われず、サントラにも入っていません。セガサターン版やエターナルでも、IIの「SO MUCH FOR TODAY」に差し替えられています。なんでなのでしょう?
今回はプラグイン音源でさっと打ち込んでバウンスしました。

22.Lucky 宝箱
おなじみの宝箱のMEも、さくっと鳴らしてみました。

23.レアの詩 (LOST TIME)
隠しモードで聴ける曲です。いちおうサントラ収録はされていて、昔のファルコムスペシャルBOXと、イースエターナル特典の「イース サウンドスーパーコレクション」で聴くことができます。
今回はサウンドスーパーコレクションを聞きながら耳コピして(お気づきと思いますが僕は耳コピが苦手なので結構間違えているはず)アレンジしています。
これもフルートがメインで、Kurzweilのものです。プリセットされているリバーブがとてもよいので、ドライ音とリバーブ100%の音をそれぞれ録音してミックスしています。


以上23+2曲、お楽しみいただけたら嬉しいです。
今回は一番最初に未使用曲込みの全曲をGM音源(カワイのGMega、すんばらしい音源!)で耳コピして、それを起点にアレンジを進めていきました。残りの曲も、アレンジしていくのもいいかもしれませんね。


■使用楽器
・ハードウェア音源

Dave Smith Instruments
Mopho Keyboard (ベース、リードなどいろいろなところで使用)

E-MU
Proteus2000 / Protozoa,PurePhatt,Protean Drums (シンセ系とかパッドとかいろいろ)
Proteus Orchestra / B-3,Sounds of the ZR (オーケストラの補助、オルガンに)
Planet Earth / X-LEAD (パーカッション、笛系、一部シンセなど使用)
Proteus/1 Protologic (+ invision) (キラキラ系やブラスにも使用)
Proteus/2 XR (意外に入ってるシンセ系やストリングスを使用)
E6400Ultra / E-mu Classics / Techno Synth Construction Yard ほか (アコギ、オーケストラなどに使用)

Ensoniq
MR-Rack / Drum EXP (ほとんどドラムで使用。)

KAWAI
GMega (神殿2のギターやSEE YOU AGAINのシンセブラスに使用)
PHm (サラの曲のメロディやアドルのテーマに使用)
K4r (いろんなシンセ音色で使用)

KORG
NX5R (キラキラ系やピアノで使用)
Volca FM (塔のベースに使用)

Kurzweil
K2500R / Orchestral,contemporary ROM / 64MB (フルート、PSG風音色、FMなどで使用)
K2661 / Stereo Dynamic Piano ROM /64MB (サックス、オーケストラ、FM音色などでい使用)
PC3X / KORE64 (FMほかいろいろ使用)

Roland
JV-880 (リズム系のピアノJV 、Fantasiaを使用)

YAMAHA
DX7II FD (ベース、いかにもなリードのほかアンビエント系音色などにも使用)
TX81Z (主にベースの補助に使用)

・ソフトウェア音源
A|A|S
strum session 2 (ほとんどのエレキギターに使用)
Ultra Analog session  (一部アナログシンセ風音色で使用)
Lounge Lizard session (SEE YOU AGAINでこっそり使用)

Dead Duck software
DJX10  (草原のシンセのリフで使用)

E-MU
Emulator X3 /Modearn Symphonic Orchestra,.K4E!(自作ライブラリ)ほか多数 (オーケストラ等で使用)

IK Multimedia
SampleTank3 / Milosrav Phillharmonic 2 CE ほか (オーケストラほかで使用)
MODO BASS (ほとんどの曲でベースに使用)

MODARTT
Pianoteq stage (ピアノ)

Native Instruments
KONTAKT5 / 標準ライブラリ,Session Hornsほか (サックス、ブラスのリフなどで使用。)
Reaktor6 / PRISM、FORMほか (シンセパッド等でこっそり使用)

Steinberg (いずれもCubase Pro9に標準搭載のもの)
HALION SONIC 2 SE (いろいろ使用)
Padshop (パッドに使用)
Prologue (シンセにいろいろ使用)
Retrogue (シンセにいろいろ使用)
Mystic (シンセにいろいろ使用)

WAVES
CODEX (買いたてで、DEVIL'S WINDに使用)
Grand Rhapsody piano (ピアノ)

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